Cisco® 1900 シリーズ サービス統合型ルータには、米国シスコ(本社:カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ:CSCO、以下シスコ)の 25 年に渡る技術革新および市場をリードする製品の歴史が息づいています。新しく設計されたプラットフォームにより、ブランチ オフィスはさらに一歩進化します。ブランチにリッチ メディアのコラボレーションおよびバーチャライゼーションがもたらされる一方、運用コストが最大限に削減されます。第 2 世代サービス統合型ルータのプラットフォームは、将来も使用できるように、マルチコア CPU、拡張 PoE 対応のギガビット イーサネット スイッチング、および新しい消費電力のモニタリングとコントロール機能をサポートする一方、システム全体のパフォーマンスを強化します。また、新しい Cisco IOS® ソフトウェアのユニバーサル イメージおよび Services Ready Engine モジュールにより、進化するネットワーク要件に迅速に対応できる安定した技術基盤を提供して、個別のハードウェアおよびソフトウェアの展開を実現します。全体的には、市場をリードするセキュリティ、ユニファイド コミュニケーション、ワイヤレス、およびアプリケーションの各サービスのインテリジェントな統合により、Cisco 1900 シリーズは他に例を見ない総所有コストの削減および俊敏なネットワークを実現します。
Cisco®® 1941 は、既存の Cisco 1841 サービス統合型ルータのクラス最高レベルの機能に基づいて構築され、Cisco 1941 および Cisco 1941W サービス統合型ルータの 2 つのプラットフォーム(図 1)が提供されます。Cisco 1941 シリーズでサポートされる無線および有線のさまざまな接続オプションのサポートに加え、Cisco 1941W は、IEEE 802.11a/b/g アクセス ポイントと下位互換性のある IEEE 802.11n アクセス ポイントの統合も実現します。
すべての Cisco 1900 シリーズ サービス統合型ルータには、組み込みハードウェア暗号化アクセラレーション、オプションのファイアウォール、侵入防御、およびアプリケーションの各サービスが提供されます。さらに、このプラットフォームでは、T1/E1、xDSL、3G、および GE など、業界最高クラスの幅広い有線およびワイヤレスの接続オプションをサポートします。
図 1 Cisco 1941 サービス統合型ルータ
第 2 世代サービス統合型ルータ(ISR G2)は、優れたサービス統合と俊敏性を提供します。これらのプラットフォームのモジュラ アーキテクチャにはスケーラビリティが備わっているため、ビジネス ニーズに応じて拡張および適応が可能です。表 1 に、Cisco 1900 のビジネス上の利点を示します。
表 1. Cisco 1941 サービス統合型ルータの主な機能と利点
利点 | 説明 |
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サービスの統合 | * Cisco 1941 シリーズでは、効率的なコスト削減を実現してデータ、セキュリティ、ワイヤレス、およびモビリティ サービスとのサービス統合のレベルが向上します。 |
オンデマンドのサービス | * 1 つの Cisco IOS® ソフトウェア ユニバーサル イメージが、各 ISR G2 に 1 個インストールされます。ユニバーサル イメージには、ソフトウェア ライセンスでアクティブにできる Cisco IOS テクノロジー セットがすべて含まれています。これにより、企業は新しい IOS イメージをダウンロードすることなく、高度な機能を迅速に展開できます。また、新機能をサポートするための大容量のメモリがデフォルトで内蔵されています。 * Cisco Services Ready Engine(SRE)では、1 つの統合型のコンピューティング サービス モジュールでの必要に応じて、初期投資の削減およびさまざまなアプリケーション サービスの展開が可能な新しい運用モデルを実現します。 |
統合サービスによる高性能化 | * Cisco 1900 シリーズでは、最大 25 Mbps までの同時サービスが可能な状態で高速 WAN 環境での展開を実現します。 * Multi-Gigabit Fabric Multi-Gigabit Fabric により、ルータのパフォーマンスを犠牲にすることなく広帯域のモジュール間通信が可能です。 |
ネットワークの俊敏性 | * Cisco 1941 シリーズはモジュラ アーキテクチャを採用し、お客様のビジネス要件に対応するように設計されています。ネットワークのニーズの拡大に応じてキャパシティとパフォーマンスを強化できます。 * モジュラのインターフェイスにより、帯域幅の拡大、接続オプションの多様性、およびネットワークの耐障害性を実現します。 |
エネルギー効率 | * Cisco 1941 シリーズ アーキテクチャでは、次の省エネルギー機能が提供されます。 o Cisco 1900 シリーズでは、インテリジェントな電源管理が可能です。お客様は時刻に応じてモジュールへの電源をコントロールできます。将来は、Cisco EnergyWise テクノロジーがサポートされます。 o 複数の機能を実行している単一のプラットフォーム上でサービスの統合とモジュール性を実現しているため、原料消費量およびエネルギー使用を最適化します。 o プラットフォームの柔軟性とハードウェアおよびソフトウェア両方の機能の継続的な開発により、製品のより長いライフサイクルが実現されます。資材やエネルギーの使用など、あらゆる面の総所有コストが低減されます。 o 高効率の電源とネットワークのニーズに応じたスケーラブルな電源消費を実現します。 |
投資保護 | * Cisco 1941 シリーズは、次のサポートにより、最大限の投資保護を行います。 o 第 1 世代のサービス統合型ルータでサポートされていた既存の幅広いモジュールを再利用して、総所有コストを低減します。 o 第 1 世代のサービス統合型ルータの Cisco IOS ソフトウェアの豊富な機能が引き継がれ、単一のユニバーサル イメージで提供されます。 o ビジネス ニーズの進化にともなって増加する柔軟性。 |
Cisco 1941 シリーズは、現在のブランチ オフィスにおけるアプリケーションのニーズを満たすように設計されています。将来のアプリケーションにも対応する柔軟性を備えています。モジュラ アーキテクチャは、拡大する顧客の要件、帯域幅の増加、および 802.3af Power over Ethernet(PoE)およびシスコ拡張 PoE(ePoE)をサポートするモジュールへの完全統合電源の分配をサポートするよう設計されています。表 2 に、Cisco 1941 シリーズのアーキテクチャの機能と利点を示します。
表 2. アーキテクチャの機能と利点
アーキテクチャの機能 | 利点 |
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モジュラ型プラットフォーム | * Cisco 1941 シリーズ ISR は、さまざまなブランチ ネットワーク要件に対して接続とサービスを提供するために複数のモジュール スロットが搭載された、高度にモジュール化されたプラットフォームです。 * ISR は、モジュールを使用して業界最高レベルの幅広い LAN および WAN 接続オプションを提供します。モジュールは現場でのアップグレードが可能であり、プラットフォームを入れ替えることなく将来のテクノロジーに対応することができます。 |
プロセッサ | * Cisco 1941 シリーズは、高いスループットの WAN 要件をサポートすることにより、ブランチ オフィス ネットワークの増大する要求をサポートする高性能マルチコア プロセッサで動作します。 |
Multi-Gigabit FabricMulti-Gigabit Fabric | * Cisco 1941 は、革新的な Multi-Gigabit FabricMulti-Gigabit Fabric (MGF)を導入することで、ルータ プロセッサでのオーバーヘッドを削減する一方、モジュール間で直接サービスの相互作用を可能にして、モジュール間通信を効率化します。 |
組み込み IPSec/SSL VPN ハードウェア アクセラレーション | * 組み込みハードウェア暗号化アクセラレーションの強化によりスケーラビリティが向上し、オプションの Cisco IOS セキュリティ ライセンスと組み合わせることで、WAN リンク セキュリティと VPN サービス(IPSec と SSL アクセラレーションの両方)が実現します。 * オンボード暗号化ハードウェアは、前世代の Advanced Integration Module と比較して突出したパフォーマンスを示します。 注:Cisco IOS WebVPN は、今日現在、日本語環境での動作はサポートされておりません。また、AnyConnect クライアントの日本語パッケージはサポートされておりません。 |
統合型ギガビット イーサネット ポート | * オンボード WAN ポートはすべて、10/100/1000 ギガビット イーサネット WAN ルーテッド ポートです。 |
革新的なユニバーサルシリアルバス(USB)ベースのコンソール アクセス | * 新しく革新的な mini-B USB コンソール ポートは、従来のシリアル ポートが使用不可能な場合に管理用接続をサポートします。 * 従来のコンソールおよび補助ポートも使用可能です。USB ベースのコンソールまたは RJ-45 ベースのコンソール ポートのいずれかを使用して、ルータを設定できます。 |
Power Over Ethernet (PoE)電源を分配するオプションの統合電源 | * オプションの内部電源装置にアップグレードすると、オプションの統合型スイッチ モジュールへのインライン パワー(802.3af 準拠 Power-over-Ethernet(PoE)、拡張 PoE、およびシスコ インライン パワー)が利用できます。 |
統合型ワイヤレス LAN | * Cisco 1941 は、単一デバイスでセキュアな統合型アクセス ポイントを提供します。 * 統合型アクセス ポイントは、Multiple-Input Multiple-Output(MIMO)を使用する IEEE802.11n 標準に基づき、既存の 802.11a/ b/g クライアントと新しい 802.11n クライアントのカバレッジを改善します。 * Cisco 1941 はデュアル無線(802.11 b/g/n および 802.11a/n)をサポートし、Autonomous モードおよび統合モードの両方で動作可能です。 |