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Catalyst 4500 シリーズ

Cisco Catalyst 4500シリーズ スイッチ

Cisco Catalyst 4500シリーズ スイッチは、音声、ビデオ、およびデータ トラフィックの統合型ネットワークに必要とされる高度な制御を実現する復元力を備えています。

概要

Cisco® Catalyst® 4500シリーズ スイッチ(図1)は、最適な制御機能によってノンブロッキングでのレイヤ2~4スイッチングを可能にし、ビジネスクリティカルなアプリケーションを展開する大規模企業、中小・中堅企業、およびメトロ イーサネットのお客様に必要とされる復元力に優れたビジネス環境を実現します。Cisco Catalyst 4500シリーズは、高度なQuality of Service(QoS;サービス品質)、予測可能なパフォーマンス、高度なセキュリティ、および包括的管理を含めたインテリジェント ネットワーク サービスを提供し、制御機能をネットワーク エッジに拡張します。Cisco Catalyst 4500シリーズでは、組み込まれた復元力によって、高度な制御が実現されています。この復元力はハードウェアとソフトウェアの両方に組み込まれており、ネットワークのダウンタイムを最小限に抑えることで、従業員の生産性と収益性を確保し、ビジネスを成功へと導きます。Cisco Catalyst 4500シリーズのモジュラ型アーキテクチャ、メディアの柔軟性、拡張性は、機器のライフサイクルを長くするだけでなく、経常的な運用コストを最小限に抑え、ROI(投資回収率)を向上させ、所有コストを削減します。

図1

図1 Cisco Catalyst 4500シリーズ スイッチ

統合化ネットワーク

競争の激しい現在のビジネス環境では、統合化ネットワークは、生産性の向上、組織の柔軟性、運用コストの削減を実現させ、優位な競争力を企業につけさせるうえで非常に重要な役割を果たします。データ、音声、ビデオをIPベースのネットワークに統合するには、各トラフィック タイプを識別し、固有の要件に合わせて管理できるスイッチング インフラストラクチャが必要です。Cisco Catalyst 4500シリーズは、Cisco IOS®ソフトウェアと組み合わせて高度な機能と制御を実現するスイッチング インフラストラクチャを提供します。

制御の最適化

Cisco Catalyst 4500シリーズは、統合によってビジネス問題を解決するすべてのアプリケーションに、ネットワーク インフラストラクチャを提供します。復元力が組み込まれたインテリジェント ネットワーク サービスを拡張すれば、すべてのタイプのトラフィックを最小限のダウンタイムで制御できるようになります。Cisco Catalyst 4500シリーズでは、このような制御を以下の方法で実現します。

  • 復元力 - 冗長スーパーバイザ エンジンによる高速なフェールオーバー機能(Cisco Catalyst 4507RおよびCatalyst 4510Rスイッチ)、ソフトウェア ベースのフォールト トレランス、冗長ファン、および電源装置の1+1冗長性によって、Cisco Catalyst 4500シリーズ全体のネットワークのダウンタイムが最小限に抑えられます。すべてのCisco Catalyst 4500シリーズ シャーシにPower over Ethernet(PoE)が組み込まれているため、ネットワーク設計が簡略化され、IPテレフォニーの実装における障害ポイント数も限定されます。
  • 高度なQoS - レイヤ2~4におけるQoSおよびトラフィック管理の機能統合により、ミッションクリティカルで迅速な処理を要するトラフィックが32,000のQoSポリシー エントリに基づいて分類され、優先付けされます。Cisco Catalyst 4500シリーズでは、ホスト、ネットワーク、およびアプリケーション情報に基づいた入出力ポリサーなどのメカニズムによって、帯域幅を大量に消費するトラフィックのシェーピングとレート制限を実行します。
  • 予測可能なパフォーマンス - Cisco Catalyst 4500シリーズは、レイヤ2~4のトラフィックを最大102 Mppsのワイヤ スピードで転送する能力をハードウェアで実現しています。スイッチング パフォーマンスは、ルート エントリ、有効になっているレイヤ3サービスの数には影響されません。
  • 高度なセキュリティ - シスコ独自のレイヤ2セキュリティ機能によって、パスワードおよびデータを盗聴するおそれのある不正サーバおよびMan-In-The Middle(MITM)攻撃によるセキュリティ違反を防御します。悪意のあるネットワーク攻撃者から送られてくるトラフィックを軽減するために、レイヤ 2~4のフィルタリングおよびポリシング機能もサポートしています。
  • 包括的管理 - Cisco Catalyst 4500シリーズでは、すべてのポート設定および制御をWebベースで管理し、アベイラビリティや応答性といった重要なネットワーク特性を一元管理できます。

スケーラブルなアーキテクチャ

音声、ビデオ、およびデータのインフラストラクチャを単一のネットワークに統合することによって、ネットワークの総所有コストが削減され、管理およびメンテナンス作業も簡単になります。Cisco Catalyst 4500シリーズのモジュラ型アーキテクチャはスケーラビリティと柔軟性を備え、マルチプラットフォームでの展開を不要にし、メンテナンス コストを最小限に抑えます。ネットワーク機器のライフサイクルをさらに延ばすために、Cisco Catalyst 4500シリーズは次の機能を備えています。

  • ライン カードの下位互換性 - 既存のシャーシにライン カードをアップグレードして、高速なインターフェイスを実現するための柔軟性を提供します。シャーシを交換する必要がないため、追加コストが不要です。
  • 将来の機能拡張に備えた余裕のある設計 - Cisco Catalyst 4500シリーズのアーキテクチャでは、将来のネットワーク ニーズに応じた機能に対応できるように、ハードウェア リソースに十分な余裕を持たせてあります。Cisco IOSソフトウェアをアップグレードするだけで、豊富なハードウェア対応機能が利用できるようになります。シャーシごとのアップグレードは必要ありません。
Cisco Catalyst 4500シリーズ

Cisco Catalyst 4500シリーズには、Cisco Catalyst 4510R(10スロット)、Catalyst 4507R(7スロット)、Catalyst 4506(6スロット)、およびCatalyst 4503(3スロット)という4種類のシャーシがあります。Cisco Catalyst 4500シリーズには共通のアーキテクチャが採用されているので、既存のCisco Catalyst 4000シリーズのライン カードを活用して、ファスト イーサネット ポート(10/100または100BASE-FX)を384まで、あるいはギガビット イーサネット ポート(10/100/1000BASE-Tまたは1000BASE-LX)を384まで拡張できます。Cisco Catalyst 4500シリーズは、既存のCisco Catalyst 4000シリーズのラインカードとスーパーバイザ エンジンを使用することができ、統合化ネットワークを展開する際の利用方法が大きく広がります。

Cisco Catalyst 4500シリーズの利点

Cisco Catalyst 4500シリーズは、企業LANアクセス、小規模バックボーン ネットワーク、レイヤ3ディストリビューション ポイント、および統合型SMBおよびブランチ オフィス ソリューションに対応した高度なハイ パフォーマンス ソリューションを提供します。Cisco Catalyst 4500シリーズの利点は、次のとおりです。

  • パフォーマンス - ポートの追加に合わせて帯域幅を拡張できる高度なスイッチング ソリューションを提供するCisco Catalyst 4500シリーズは、レイヤ2および3の10/100Mまたはギガビット スイッチングをワイヤ スピードで実行する、最先端のApplication Specific Integrated Circuit(ASIC;特定用途向けIC)テクノロジーによって強化されています。ライン カードとの完全な互換性を備えたモジュラ型スーパーバイザによって、レイヤ2スイッチングを最大136 Gbps、102 Mppsまで高速化できます。またCisco Express Forwarding(CEF)によって、レイヤ3および4のスイッチングも、最大136 Gbps、102 Mppsにまで高速化することが可能です。
  • ポート密度 - Cisco Catalyst 4500シリーズは、1台のシャーシで最大384の銅線または光ファイバのイーサネット ポートが要求されるネットワークに対応します。Cisco Catalyst 4500シリーズでは、業界最大密度の10/100/1000 Mbpsの自動検知および自動ネゴシエーションに対応したギガビット イーサネットをサポートし、ネットワーク エッジからデスクトップ コンピュータへの直結を可能にしています。オプションの10ギガビット イーサネット アップリンク ポートによって、高密度のギガビット イーサネットをアクセスにまで展開し、スイッチ間アプリケーションの使用も可能になります。Catalyst 4500シリーズの、ホットスワップ対応モジュラ型の使いやすいスイッチング ソリューションによって、複雑性が軽減され、今日のネットワークにおけるデスクトップ環境の変化に容易に対応できます。
  • スーパーバイザ エンジンの冗長性 - Cisco Catalyst 4507RおよびCatalyst 4510Rスイッチでは、スーパーバイザ エンジンの1+1冗長性をサポートし、復元力を強化しています。冗長スーパーバイザ エンジンを使用すると、ネットワーク ダウンタイムが最小化され、業務の継続性も維持されて、従業員の生産性が向上します。プライマリ スーパーバイザ エンジンに障害が発生すると、セカンダリ スーパーバイザ エンジンはStateful Switchover(SSO;ステートフル スイッチオーバー)により、高速で処理を引き継ぎ、バックアップの役割を果たします。スイッチオーバー時はレイヤ2リンクが透過的に維持されるため、セッションの再ネゴシエーションは必要ありません。このため、Voice over IP(VoIP)コールなどのビジネスクリティカルなアプリケーションのデータが廃棄されることはありません。Cisco IOSソフトウェアのNonstop Forwarding(NSF)にも対応しているため、スーパーバイザ エンジンのスイッチオーバー時にルーティング情報が更新され、NSF対応デバイスと通信して引き続きパケットを転送することができます。
  • Power over Ethernet(PoE) - Cisco Catalyst 4500シリーズは、10/100Mまたは10/100/1000MポートでのPoE用の802.3af規格に準拠しており、電話、無線ベース ステーション、ビデオ カメラなどのデバイスへの電源供給をサポートします。新しいコンセントや高価な電気配線を用意しなくても、PoEにより、デバイスを必要な場所に配置できます。さらに、PoEを使用すれば、重要なデバイスを1つの電源システムに集約できるため、システム全体をUninterruptible Power Supply(UPS;無停電電源)でサポートすることが可能です。

Cisco Catalyst PoEライン カードは、各ポートに対して15.4 Wの電源を同時に供給できます。このカードは、オプションの電源分類などのIEEE規格に準拠しているだけでなく、シスコの既存の電源装置との下位互換性を確保するために、シスコの先行標準であるインラインパワーもサポートしています。このカードは、Catalyst 4500シリーズのすべてのシャーシまたはスーパーバイザ エンジンとも互換性があります。何よりも重要なのは、Catalyst 4500シリーズは、負荷最大時においても、すべてのポートでそれぞれ15.4 Wを同時にサポートできる電源装置と付属装置を備えているということです。

  • 高度なセキュリティ - 802.1X、Access Control List(ACL;アクセス制御リスト)、Secure Shell(SSH;セキュア シェル)プロトコル、ポート セキュリティ、Dynamic ARP Inspection(DAI)、IPソース ガード、およびプライベートVLAN(PVLAN)の各セキュリティ機能をCisco Catalyst 4500シリーズで有効にすれば、ネットワークにおける管理と柔軟性をさらに強化することができます。これらの機能を選択的に、または一括して有効にすることにより、ネットワーク管理者は、サーバやアプリケーションへの不正アクセスの防止し、各ユーザに異なるアクセス権限を割り当ててPCを共有させ、ユーザ名とパスワードを盗んでスイッチにアクセスしようとする侵入者の阻止し、故意または過失によるブロードキャスト ストームを防止することができます。
  • Cisco IOSソフトウェア ネットワーク サービス - Cisco Catalyst 4500シリーズ スイッチは、企業ネットワークを強化する、洗練されたエンタープライズ レイヤ2および3の機能を提供します。これらの機能は、お客様の長年にわたるフィードバックに基づいて改良が加えられており、中堅企業および大規模企業の高度なネットワーキング要求を満たすことができます。
  • 一貫性のあるソフトウェア アーキテクチャ - Cisco Catalystのソフトウェアとユーザ インターフェイスには一貫性が備わっているため、Cisco Catalyst 2950、Catalyst 3550、Catalyst 3560、Catalyst 3750、Catalyst 4500、およびCatalyst 6500の各シリーズ スイッチを組み合わせてインフラストラクチャを拡張する際に自社の知識ベースを活用することができます。
  • 投資の保護 - Cisco Catalyst 4500シリーズの柔軟なモジュラ型アーキテクチャによって、LANアクセスまたはブランチ オフィス ネットワーク用のインターフェイスのアップグレードを低コストで実現します。前のバージョンのスーパーバイザ エンジンを搭載したCisco Catalyst 4503およびCatalyst 4506スイッチを使用しているお客様は、Supervisor Engine II-Plus、Supervisor Engine V-10GE、またはCatalyst 4500 Supervisor Engine IVにアップグレードすることで簡単にパフォーマンスと機能を向上させることができます。Catalyst 4500シリーズ、Catalyst 4003、およびCatalyst 4006のシャーシ間の互換性によって、同じ電源装置とスイッチング ライン カードを使用することができるので、展開、移行、およびサポートにかかる全体的なコストを削減できます。
  • さまざまな機能を備えた透過的なライン カード - Cisco Catalyst 4500シリーズ システムでは、Cisco Catalyst 4500シリーズのSupervisor Engine II-Plus、IV、V-10GEなどの新しいスーパーバイザ エンジンを搭載するだけで、すべてのシステム ポートを上位レイヤのスイッチング機能にアップグレードできます。どのシステム ポートも上位レイヤ機能への拡張が可能です。移行時に装置全体をアップグレードすることが一般的だった従来のスイッチ製品とは異なって、既存のライン カードや配線を交換する必要はありません。このアーキテクチャ面における利点により、Cisco Catalyst 4500シリーズのライン カードは継続して使用することができます。
  • デスクトップへのギガビット接続 - Cisco Catalyst 4500シリーズは、すでに多数の1000 Mbpsデスクトップおよびサーバ スイッチング ソリューションを提供しています。このギガビット ソリューションは、Catalyst 4500シリーズ用の3種類の速度の自動検知および自動ネゴシエーションが可能な48ポートおよび24ポートの10/100/1000BASE-Tライン カードによって、デスクトップにまで拡張できます。3種類の速度を自動化する48ポートおよび24ポート モジュールでは、ライン カードを交換することなく、ファスト イーサネット デスクトップをギガビット イーサネットに移行できるため、LANへの投資が保護されます。Catalyst 4500シリーズのSupervisor Engine V-10GEは、Catalyst 4500シリーズのSupervisor Engine V-10GEは、ワイヤ スピードを提供する2ポートの10Gギガビット イーサネット アップリンクを持ち、デスクトップからの10/100/1000Base-Tを集約するのに最適化されています。
  • ハードウェアベースのマルチキャスト - PIM Denseモード(PIM-DM)とPIM Sparseモード(PIM-SM)、Internet Group Management Protocol(IGMP)、およびCisco Group Management Protocol(CGMP)は、パフォーマンスを損なうことなく、標準ベースおよびシスコ独自のテクノロジーで強化された効率的なマルチメディア ネットワーキングをサポートします。
  • 管理性 - Cisco Catalyst 4500シリーズは、CiscoWorks製品ラインによってサポートされています。CiscoWorksは、インテリジェント スイッチング インフラストラクチャのアベイラビリティ、応答性、復元力、およびセキュリティといった重要なネットワーク特性を一元管理するための革新的なツールを提供します。一般的なモジュラ型QoS CLI(コマンドライン インターフェイス)によって、ポリシー トラフィック マップの作成が簡素化され、大型および小型のCisco Catalystスイッチ全体で一貫したインターフェイスが提供されます。ネットワークの運用は、柔軟性の高いWebベース、GUIベース、およびCLI ベースの各管理ツールによって強化されています。これらの機能に加えて、すべてのCisco Catalyst 4500シリーズ スイッチに、シスコのサービスおよびサポート ソリューションが利用できます。
  • Cisco NetFlowサービス - Supervisor Engine V-10GE用のCisco NetFlowサービス カードでは、ハードウェア上で統計情報をキャプチャし、フロー ベースおよびVLANベースでの統計情報を監視することができます。サービス プロバイダーおよび法人のお客様は、このデータをエクスポート、収集、および分析して、ウィルスの検知と対策、ネットワーク トラフィック アカウンティング、ネットワークの従量制課金、ネットワーク プランニング、ネットワークの監視、およびデータ マイニングの各用途に利用できます。
  • ミッションクリティカルなアプリケーションのための帯域幅保護 - Cisco Catalyst 4500シリーズのSupervisor Engine II-Plus、IV、またはV-10GEを使用している場合、QoSまたはセキュリティ機能を有効にしても転送パフォーマンスは低下しません。 Catalyst 4500シリーズ プラットフォームでは、フル ライン レートで転送を継続します。
  • デスクトップへの光ファイバ接続 - Cisco Catalyst 4500シリーズの24および48ポート100BASE-FXライン カードは、光ファイバ ケーブル プラントのセキュリティおよび復元力を確保することができるため、距離の制限があって、外部からの侵入またはRadio Frequency Interference(RFI;無線周波数干渉)の可能性があるネットワークに最適です。機密情報を処理したり、e-コマースを提供したりする企業または政府機関のお客様は、これらのライン カードを使用することによって、セキュリティ上の利点を得ることができます。
アプリケーション

今日の最先端のネットワーク設計の場合、LANではレイヤ2とレイヤ3のサービスを組み合わせて使用し(Cisco Catalyst 4500シリーズ)、ディストリビューション レイヤおよびコアネットワーク レイヤではレイヤ3ルーティングを使用します(Catalyst 4500または6500シリーズ)。Catalyst 4500シリーズは、Supervisor Engine IV、またはV-10GEによってIP専用ルーティングをハードウェアでサポートし(ソフトウェアはInternetwork Packet Exchange[IPX]プロトコルおよびAppleTalkをサポート)、エンタープライズ ネットワークのディストリビューション ポイントに展開することができます。

ディストリビューション レイヤのCisco Catalyst 4500シリーズ スイッチでは、(Catalyst 4500シリーズのSupervisor Engine V-10GEの場合)102 Mppsで最大136 Gbpsまで拡張できるCEFルーティング エンジンを使用します。これにより、ヘッダー プレフィクス長に関係なく、毎秒数百万パケットのスループットによるレイヤ3スイッチングをハードウェアで実現できます。

Cisco Catalystエンタープライズ ソリューションの利点は次のとおりです。
  • VLANトランキングによりアップリンク使用率を最大化
  • レイヤ2パフォーマンスと同等なASICベースのレイヤ3パフォーマンス
  • 洗練されたHot Standby Router Protocol(HSRP)によるレイヤ3の冗長性
  • LANでのCisco UplinkFast、IEEE 802.3s、およびIEEE 802.3wによるレイヤ2の復元力
  • 高度なパラレル パイプライン処理(Cisco Catalyst 4500シリーズのSupervisor Engine II-Plus、IV、およびV-10GE)によってハードウェアに実装された豊富なマルチレイヤQoS機能(ポリシング[入出力]、分類、シェーピング、共有、マーキング、および高度なスケジューリングなど)を利用して、トラフィックの差別化とサービス契約を提供
中堅企業およびブランチ オフィス向けアプリケーション

シスコシステムズでは、Cisco Catalyst 4500 Supervisor Engine IV、およびV-10GEを導入する中堅企業向けに設計オプションを提供し、柔軟性が高くスケーラブルなLANソリューションを求める価値志向のお客様のニーズに対応しています。中堅企業または教育機関のお客様のLANアクセス用に最適化されたスーパーバイザ エンジンは、現在だけでなく将来のネットワーク アプリケーションを管理するためのパフォーマンスと機能を備えています。スーパーバイザ エンジンは、ノンブロッキングのレイヤ2~4サービスを提供し、データ、音声、およびビデオの統合化ネットワークに対応した復元力を持つインテリジェント マルチレイヤ スイッチング ソリューションを実現します。

中小・中堅企業およびブランチ オフィス向けアプリケーション

Cisco Catalyst 4500シリーズは、中堅企業および大企業だけでなく、中小企業のアプリケーションのニーズにも対応できる理想的なブランチ オフィス ソリューションを提供します。Cisco Catalyst 4500シリーズのSupervisor Engine IVには、強化されたレイヤ3スイッチング機能とギガビットのワイヤ スピードのパフォーマンスが取り込まれているため、ブランチ オフィス バックボーン ネットワークでの展開が可能になります。Cisco IOSソフトウェアは、他のスイッチおよびWANルータ間の安定した相互接続を提供します。

Cisco Catalyst 4500シリーズの機能と利点

表1にCisco Catalyst 4500シリーズの機能と利点を示します。

表1 Cisco Catalyst 4500シリーズの特徴、機能、および利点

特徴 機能と説明 利点
シャーシ
モジュラ型の3、6、7、および10スロットのCisco Catalyst 4500シリーズ シャーシ スーパーバイザ エンジン(Cisco Catalyst 4507RおよびCatalyst 4510Rでは最大2基)、PoE機能対応の電源装置 キャンパス全体のイントラネット ニーズに合った標準化が可能な、高度な復元力を持つ共通アーキテクチャ
SSOおよびNSF対応 1秒以内のフェールオーバーが可能な2基のスーパーバイザ エンジン。レイヤ2セッションは稼働状態を維持。レイヤ3フォワーディングは、ルーティング イベント時にも継続。冗長スーパーバイザ エンジンで動作(Catalyst Supervisor Engine II-Plus、IV、またはV-10GE搭載のCisco Catalyst 4507RおよびCatalyst 4510Rのみ) ネットワークのダウンタイムを最小化することにより、業務の継続性と生産性向上を保証
フォールトトレラントで負荷分散可能な電源装置 1台または2台の電源装置をサポート 複数の電源装置をフォールトトレラント構成で使用し、信頼性を向上
ホットスワップ可能な電源装置とスイッチング モジュール ホットスワップによって、システムをダウンさせることなく、変更およびメンテナンスが可能 ダウンタイムを減少させることによって信頼性を向上
柔軟性の高いスイッチング モジュール - 標準ベース、自動検知、および自動ネゴシエーション 多数のインターフェイス オプション:10/100 Mbpsイーサネットおよび10/100/1000 Mbpsイーサネット、1000 Mbps(ギガビット イーサネット)、または10000 Mbps(10ギガビット イーサネット) IPキャンパスのLAN帯域幅の増大に対応可能で、ネットワークを拡張しながら簡単に移行
64 Gbpsのキャパシティを持つバックプレーン(Cisco Catalyst 4503) 48 Mpps以上(64バイト パケット)のパフォーマンスを実現 フル装備システムのスループット要求に対応し、すべてのインターフェイスがワイヤ スピードで動作
100 Gbpsのキャパシティを持つバックプレーン(Cisco Catalyst 4506およびCatalyst 4507R) ノンブロッキングの75 Mppsワイヤレートでの転送に十分なキャパシティ すべてのインターフェイスがワイヤ スピードで動作するフル装備システムという最悪ケースのスループット要求に対応(ノンブロッキング ファブリックでは、Cisco Catalyst Supervisor Engine II-Plus、IV、またはV-10GEが必要)
136 Gbpsのキャパシティを持つバックプレーン(Cisco Catalyst 4510R) ノンブロッキング102 Mppsワイヤレートでの転送に十分なキャパシティを備え、最大8つのインターフェイス モジュールをサポート ノンブロッキングの高密度アプリケーション
Cisco IOSソフトウェアの統合によって強化されたレイヤ3スイッチング(Cisco Catalyst 4000/4500 Supervisor Engine IV) ギガビット速度でのASICベースのIPルーティングを提供(OSPF、 Enhanced Interior Gateway Routing Protocol[EIGRP]、Intermediate System-to-Intermediate System[IS-IS]、およびBorder Gateway Protocol[BGP]) ネットワーク トラフィックのレイヤ3サブネット制御、実績のあるルーテッド プロトコルを提供
マルチレイヤQoS レイヤ2のClass of Service(CoS;サービス クラス)およびレイヤ3のType of Service(ToS;サービス マップ)のQoS、トラフィック シェーピング、共有、ポリシング、およびDynamic Buffer Limiting(DBL)による輻輳回避 ネットワーク全体のトラフィックの優先順位付けを一元管理。ミッションクリティカルなアプリケーションを保護するためのポリシーを簡単に作成、管理
入出力ポリシング(Cisco Catalyst Supervisor Engine II-Plus、IV、およびV-10GE) 入口でのパケットの識別、出口でのパケットの再分類および再マーキングをポート単位で実行 ユーザ定義のトラフィック分類によって精細にトラフィックを制御し、QoSポリシーを実行
Ciscoトラフィックの統合 音声、ビデオ、およびデータを1つのキャンパス インフラストラクチャに統合 所有コストの削減と、生産性、投資保護、スケーラビリティ、およびパフォーマンスの向上
PoE機能 PoE対応のCisco Catalyst 4500シリーズ スイッチ ポートに接続されたデバイスに電源を供給。対象はIP Phone、アクセス ポイント、ビデオ カメラ、およびその他のシスコ製またはIEEE 802.3af対応アプライアンス 1本のワイヤでデスクトップに接続するため、個別のUPSは不要
Dynamic Trunking Protocol(DTP;ダイナミック トランキング プロトコル)と802.1Q Cisco Catalystスイッチ間でトランク ポートを動的に設定 VLANトランク設定を最小限に抑え、ready-to-use機能を最大化
パラレル レイヤ2トランク上のスパニングツリー プライオリティによるロード バランシング スパニングツリー プライオリティをVLANごとに割り当て Cisco Catalyst 4500シリーズ スイッチ間のスループットと冗長性を向上
マルチキャスト スイッチング ハードウェアベースのマルチキャスト レプリケーションを提供 標準ベースのマルチキャスト、ライン レートでのフォワーディング パフォーマンスを提供
Multilayer Switching(MLS;マルチレイヤ スイッチング) レイヤ2(MAC)、レイヤ3(IPアドレス)、およびレイヤ4(TCP/UDPポート)スイッチング対応 デスクトップ スイッチングおよび強化された統合型ルーティング機能(Cisco Catalyst 4000/4500 Supervisor Engine IV、およびV-10GE)をLANで、または小規模エンタープライズ バックボーン ソリューションとして提供
すべてのポート インターフェイス上の複数キュー 複数のキュー分類機能およびパケット単位でのネットワーク トラフィックのスケジューリング機能を提供 ネットワーク トラフィックを差別化してトラフィック制御と遅延を改善。高度なQoSを使用して高品質のデータ、音声、ビデオ トラフィックを実現
Cisco Discovery Protocol(CDP) スイッチおよびルータのネイバ検出を自動化 設定管理を簡略化し、Cisco IOSソフトウェア ベースの高水準のネットワーク サービスを提供
4096のVLAN エンタープライズ ネットワークで多数のスイッチドVLANが利用可能。ネットワーク全体の複数のスイッチでインターフェイスを選択して論理LANを作成 物理インターフェイスの位置に関係なく、パフォーマンスおよびセキュリティの点から、ユーザを論理的にグループ分けし、ネットワーク管理を簡素化。新しいネットワーク テクノロジーへの投資を必要とせずにVLAN機能を提供
スイッチドVLANトランク 802.1Qプロトコル(またはCisco Catalyst Supervisor Engine II-Plus、IVまたはV-10GEでのISL[スイッチ間リンク])を使用して、ファスト イーサネットVLANのスイッチ間で複数のVLANをサポート 全社規模のVLANを実現
VLAN Trunking Protocol(VTP;VLANトランキング プロトコル) VLAN設定情報を配信 ファスト イーサネットVLANを統合
スイッチド ネットワークの包括的な管理とセキュリティ
組み込みRemote Monitoring(RMON) すべてのポートで4つのRMONグループを提供
* 統計
* 履歴
* 通知
* イベント
効率的で効果的なワークグループ トラブルシューティング ツールを提供
管理者によるネットワーク パフォーマンスの調整に役立つ分析ツールを提供
トラフィックの多いネットワーク ユーザを特定し、専用または高速のポートに移動させることが可能
CiscoWorksソリューションを使用して、スイッチド インターネットワーキングの一元管理をプロアクティブに監視
業界標準ベース
拡張Switched Port Analyzer(SPAN;スイッチド ポート アナライザ) 単一のモニタ ポートから単一のポートまたは複数の(VLAN)ポートの監視が可能 管理者は既存のネットワーク アナライザを使用して、スイッチド インターネットワーキングのトラブルシューティングを実行可能
SPANをサポートしていないスイッチによって失われる可能性のあるネットワーク可視性を維持
企業のVLANアーキテクチャの分析パスを提供
リモートSPAN 単一のスイッチからネットワーク全体の複数のスイッチの監視が可能 ネットワークの監視に必要なアナライザの数を削減
完全なSNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)管理(MIB[情報管理ベース]、MIB II、VTP、およびシステム拡張用) 任意のSNMPベースの管理ステーションからCisco Catalyst 4500シリーズの管理が可能 導入済みのネットワーク管理プラットフォームからの管理を簡素化
VLAN設定をSNMP管理ソフトウェアに拡張
アイデンティティベースのネットワーク サービスに対応した802.1X シスコによって拡張された802.1Xプロトコルを使用することにより、ネットワークはユーザのログオン情報に基づいて、ユーザの場所やデバイスに関係なく権限の割り当てを実行 ネットワークへのログオン方法に関係なく、ユーザが割り当てられた権限のみを取得することを保証し、不正アクセスを防止
Access Control List(ACL;アクセス制御リスト) ユーザをネットワークの指定されたエリアに制限し、他のすべてのアプリケーションおよび情報への不正アクセスをブロック サーバおよびアプリケーションへの不正アクセスを防止。指定ユーザに特定のサーバへのアクセスを許可
PVLAN 同一スイッチ上の他のユーザによって生成されたトラフィックの参照を防止 同じスイッチ上のユーザのプライバシを確保
パスワード保護された管理インターフェイス TelnetまたはSSH経由のローカルまたはリモート アクセスにパスワードを要求 不正な設定変更を防止
ローカル(帯域内)管理 スーパーバイザ エンジンは、モデム⁄端末間接続またはコンソール⁄端末間接続用にEIA/TIA-232インターフェイスを装備 Cisco Catalyst 4500シリーズを、直接接続された低コストな端末またはPCから管理
SNMPセットまたはTelnet(クライアント)接続を通じたリモート(帯域外)管理 任意のスイッチド インターフェイスからアクセス可能 Cisco Catalyst 4500シリーズ スイッチをネットワーク内の任意の場所から管理
管理コンソール CLI 特殊なアプリケーションが不要な、使いやすいASCIIテキスト インターフェイスを提供
サポート スタッフのCisco Catalystに関する知識を活用
オペレーティング ソフトウェアをTrivial File Transfer Protocol(TFTP;簡易ファイル転送プロトコル)でダウンロードおよびアップロードするためのオンボード フラッシュ メモリ オペレーティング システムの新しいリビジョンをハードウェアの変更なしにリモートでダウンロード ネットワークの一元管理機能により、ソフトウェア アップグレードの管理コストを削減
着脱式コンパクト フラッシュ メモリ(Cisco Catalyst 4500シリーズのSupervisor Engine II-PlusおよびCatalyst 4000/4500 Supervisor Engine IV) Cisco IOSソフトウェア イメージと設定の保存が可能 全社的に設定および標準ソフトウェアを容易に配布することにより、企業の一元管理をサポート
オンボードのハードウェア診断およびLED 各モジュール上のステータスLEDは、起動時の診断の成功、軽徴および重大な障害を表示。link-good LEDは、任意のインターフェイスのステータスを表示。switch-load LEDは、バックプレーンの使用率を表示 モジュールの動作を確認し、容易な目視確認が可能
スイッチド ネットワークの使用率の把握
従来のシスコ製品で使用されている、洗練された実績あるCisco Catalystスイッチ インターフェイスを継続して採用
スイッチ管理アプリケーション
CiscoWorksポートフォリオ インテリジェント スイッチング インフラストラクチャの監視、トラブルシューティング、および設定を目的とする包括的な機能セットを提供 Cisco Catalyst 4500シリーズを効率的に管理し、セキュリティと制御を強化
CiscoViewアプリケーション 直感的なGUIにより、シャーシの物理的な表示、設定、パフォーマンスの監視、および簡単なトラブルシューティングをサポート スイッチド インターネットワーキングの管理を簡素化。統合型管理ソリューションにより、ユーザにシステム ステータスを特定するツールを提供

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